2月16日 宮沢賢治の菜食思想について

こんにちは~、寒い日が続きます。三河地方では先週と今週末に雪がふりました。この冬二度目の雪模様でした。融雪装置や除雪のための手立てなど特にないこの地方では、我が家の前の道路などは今週の金曜日の雪で午前中いっぱい道路に雪が残り、歩くのにも難儀しました。でも、北陸出身の私はいつも晴天が続くこの地方の冬を申し訳なく思っていて、2日ほどの雪模様に、雪の多い地方の生活の大変さを思い起こし、体験をほんのちょっとでも共有できることがうれしいです。この冬、雪で被害を被られた方々にお見舞い申し上げます。

さて、最近図書館通いも少し慣れてきました。ついつい面倒がってアマゾンで注文してしまうのですが、高い本は地元の図書館を利用した方がわたしのように貧乏で暇な人間にはいいですね。

「宮沢賢治の菜食思想」は彼がベジタリアンたる背景や世界のベジタリアン思想の所以などとても興味深く読めます。
私自身はなるべく地産地消の野菜中心の食生活ですが、ベジタリアンという主義者ではありません。まあ肉類はあまり体が欲しませんが、魚はまだ多少食べています。

一時期、人間はなぜ肉を食べるのかをいろいろ興味を持って調べたことがあります。特に屠殺の歴史などに興味を持ち、内澤旬子さんの「世界屠殺紀行」や「飼い食い」、鎌田慧さんの「屠場」など、主に屠殺に関わる人々の差別の歴史とか世界の文化事情、また飼っている動物を屠ることの是非や思いなどに興味を持ち読みましたが、何かがストンと腑に落ちたともいえませんでした。 

でも今回の鶴田静さんの「宮沢賢治の菜食思想」では、ベジタリアンたることの世界の歴史や社会背景をもっと多様な視点で考えることができ結構納得しました。

もちろん、人間が肉を食べることと世界の飢餓の問題が密接に結びついていることや、環境破壊につながっていることは
国際理解教育をやっている私としては重々理解しているし、安全性の観点からも肉を食べることにはあまり興味はないですが、あまり食べないことと全く食べないことはかなりの違いがあるので、その辺がどんなふうに書かれているのか興味を持って読みました。

今回特に興味深かったのは、動物は人間に暴力的に殺されることを拒否することはできないし、屠殺されることへの恐怖や悲しみはあるかどうかということです。

また、人間の食料たるために、自然死や病死ではなく健康なときに何も悪いことをしているわけでもないのに、幸せに生きる権利をはく奪されるということは、人間という種がその他の種より優越しているという傲慢さによるものであるといっています。

動物の幸せに生きる権利を奪うという権力を持つ人間の、種としての優越感から他の種を差別する種差別主義であるとも述べています。


自然との共生、他の生物との共生を視野に入れていかないと人類や地球の持続可能性は望めないことは自明のことですし、人間だけがこの地球でもっともすぐれた生物であるという傲慢さはやはり改めなければいけないと思います。そして、自らの生命維持に絶対的不可欠なものでないなら、一部の人間の飽食のために肉食や乱獲を続けることはとても罪深いものであることも理解できます。肉の飼育のためにたくさんの水や穀物、エネルギーを使うことで、大多数の貧困層の飢餓状態をつくり、環境破壊を深刻化させていることを考えれば、これを止める(減らす)ことがそれらの課題解決につながる手立てであることも納得できます。

また、動物にも痛みや恐怖はあると思います。犬を飼っているので感情の交流をしているとよくわかります。
内澤さんの本でも屠殺場に向かう豚が気配を察知するだろうことが書かれています。

宮沢賢治は今から90年以上も前に「ビヂテリアン大祭」という作品で、現在私たちが遭遇している自然との共生、生命、食糧、動物保護、宗教、平和などの問題を菜食によって解決する提案をしているところがすごいなあと思います。
人間も自然の一部であり、社会の一員である以上、自分だけの幸せではなく、世界全部の幸せを築いていくことを目標にしていたことが国際理解教育にも通じるところがあります。


ほかにも人間の生理学的見地や、文化的な習慣などからさまざまな観点があると思いますが、ひとまず興味深い一冊になりました。
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平野さん始めてコメントします。
毎日パタパタと暮らしていますが、時々此方のブログにお邪魔して記事を読ませていただいてます。
宮沢賢治は色々な本を書いているんですね~

こんぺいとうのメンバーで安城のお店には何度か訪問し、お世話になりました~ 自称童女です はは~んとお分かりでしょうか、、、、 

りりさんへ

りりさん、こんにちは~~、平野です。
コメントありがとうございます。思いがけないメッセージありがとうございます。何の宣伝もしていなくて、知った人が個人メールくださるぐらいのひそかなブログにおいでくださり、感謝です。そして大歓迎です。小坂井町のこんぺいとうですよね?
みなさまお元気ですか?お懐かしいですね~~。
また時々のぞいてくださいませ。少し緊張感をもって書けそうです。(笑)
プロフィール

ぎたんじゃり

Author:ぎたんじゃり
1998年9月に愛知県安城市に開店したフェアトレードとエコロジーを推進するお店です。
2013年6月より、刈谷市に移転し、この地域のフェアトレードの窓口としての役割を担っています。
「Think globally Act locally」の精神で公正な社会、共に生きる社会を目指して、発信を続けていきます。

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